俺の妹がこんなに可愛いわけがない


桐乃に萌える以前に全力で京介に萌えるんだ!
桐乃かわいい!なんて叫ぶより、京介を絶賛すべき。平凡だけど平凡じゃないほんとかっこいいできた兄貴だこと。

この本から受け取ったメッセージは
「オタクって変だし、気持ち悪いし、世間からは白い目で見られるような趣味だけど、それでもなんかいいよね。大切なものを持つって気持ちはみんな一緒だよね。ただ、18禁なものはせめて高校生になってからやろうね。」
とか
「オタクが白い目で見られてるのは認めなきゃいけないけど、別にくだらなくて悪影響を及ぼすだけじゃないですよ、大切なものを手に入れることだってありますよ。」
って感じでした。

こんなに面白い+オタクというものについて考えさせられる作品とは思っていなかったので、読んでよかったと素直に思いました。
何より、ものすごいキャラクターが立ってる。
オタクである自分も、オタクであることを隠している自分も、どっちも本当の自分なんですよ。自分がオタクであることを隠しているのは、コミュニケーションのための手段であったけれど、オタクでない自分が所属しているコミュニティも、オタクの自分が所属しているコミュニティも、どっちも大切だし壊したくないし、どっちに所属していても自分は自分。
こういう矛盾しているような感情を抱えているのが普通なんですよね。
自分、別にモデルとかやってるわけじゃないですけど、初めてのオフ会に参加するときの不安とか、オタクであることを話せることの喜びとか、ものすごいわかります。

自己犠牲的なお話が大好物なんで、ラストの京介VS父親のシーンではほろりと来ましたね。
父親の言うことは親として当然正しいと思うけれど、みんなが京介みたいに思ってくれれば、オタクももっと日の光を浴びれるんじゃないかと思います。
そのためにも、オタクだから、じゃなくて、人として守るべきマナーは守っていかないと。

こいつは2巻以降も買おうと思います。楽しみ。